ここ数年前からでしょうか、
欧米諸国で健康に良いとされ
日本食がブームになっていますね。
野菜、豆類、魚、穀類を主とするところが
身体に負担をかけないと注目されている要因でしょうか。
しかしながら
現在の日本の家庭の食卓には
肉を中心とした食事が
多いように見受けられます。
一昔前までは野菜が主で、魚、豆、漬物や梅干し
のり、納豆、味噌汁そして穀類。
昔から日本人は、現代から見ると粗食と思えるような食事でも
しっかりと生きてきました。
確かに空腹な時も栄養不足な時もあったでしょう。
医療が発達していなかった為に
救えなかった命もあったでしょう。
しかしながら
今のように癌や糖尿病、さまざまな生活習慣病etc,,,
このような病気で亡くなっていった人は
稀なことだったのではないでしょうか。
それは一見粗食とも思える日本の食文化が
何世代にもわたって食べ継がれることで身体になじみ
日本人の身体を作ってきたからに他なりません。
つまり、その土地に根差した生き物は
その土地で採れるものを食することが
一番身体に合っているといっても過言ではありません。
生き物のDNAがその地に適応していくのに
何世代も命のリレーがなされていくことが必要でしょう。
野菜も(野菜の一生は一年ですから)5~10年くらい種採りを続けて
やっとその地に馴染んだ物になると言われます。
人は20~40年で世代をつなぎます。
ということは
人の場合200~400年はかかることになります。
このような見地から考えると
現代の食習慣には違和感を覚えずにはいられません。
西洋の食文化が勢力を増したのは敗戦後です。
給食への脱脂粉乳の導入から始まって
肉料理、ステーキ、ハンバーグ、ハンバーガーetc
あたかも洋食文化がステータスかの様な雰囲気を臭わせ
憧れのような存在に仕立てられ
誰もがそれに享受していたように感じます。
それはまるで、
最も日本人に合っている日本食の世界が
抹殺されたかのようです。
やがて日本人のDNAの記憶にない食が習慣となり
安さや効率を追求したがために生まれた
不自然な食べ物や調味料が食卓を席巻し
食すること数十年が経ちました。
今の日本人はどうでしょうか。
癌や他の病になって死んでいくのを
違和感さえ感じなくなっているのではないでしょうか。
高齢化といえ、病院のお世話になっていない老人は
ほとんどいない状態です。
また、
多くの方々が何らかの病気に悩まされ薬を服用し
アレルギーを発症する人は年々増えています。
昔のように
老衰で亡くなっていく人は
どのくらいいらっしゃるのでしょうか。
自然界の動植物のように
子孫を残し 或いは種を落とし命を継なぎ
朽ち果て枯れて土となってゆく。
これが、
本来の生き物の命を全うする姿ではないでしょうか。
日本人には
元来DNAが喜ぶ日本食があると思います。
穀類、魚、野菜、梅干し、のり,,,,
それから日本の文化が生み出した発酵食品の数々。
味噌や納豆、漬物など
これこそが日本人の身体に最も適しており
負担のない食べ物に違いないと思うのです。
せめて
味噌や梅干しくらい
家庭で手作りしてみては如何がでしょうか。
素材が良ければ
この上ない旨さが家庭の笑顔を生むこと間違いないでしょう。
「お家で食べるご飯が一番美味しいね。」
そんな会話ができることがどれだけ幸せなことでしょう。